sit in the sun | ナノ
17-3
「まあまあ、そんなに落ち込まないで。」
「今回は負けたけど、これを次に生かせば良いさ。」
「そうッスよ先輩！先輩前半はリードしてたんですし！」
「スタミナ切れさえなければ勝ててだろうな。」
「乾君！あわわ、英二泣いちゃだめだよ！」
「泣かないよ！」
えーとまあ状況を説明致しますと、ジローと英二の試合は前半は結構英二がおしてたんだけど体力が無くなっちゃったみたいで、最終的にジローが逆転勝ちしたのだ。
「菊丸、これで映との試合権利は俺のだからね。」
「くっそー！悔しいよー！」
せっかく英二が元気を出し始めていたところに、ジローが英二にとどめを刺してきた。
ちょ、みんなが慰めてるときに・・・！
「てか、え、私との試合権利って何！？」
「菊丸に勝ったから、映は俺と試合するんだＣ〜！」
「はいぃー！？」
――――――――――――――――
「菊丸。」
「ん？何かにゃ？」
「この試合、俺が勝ったら映との試合の権利もらうよ。」
「えーなんだよそれ！」
「嫌なら、全力で勝ちにくればいいC〜。」
「む、言ったな！よ〜し、絶対俺が勝つかんね！」
――――――――――――――――
「って試合前に話してた訳！」
「何私の居ないところで話進んでるの！？」
「芥川対平塚は第６試合にしておいたぞ。」
「って乾君試合組んじゃってるの！？テニス部の練習試合に何故マネージャーの私が入ってるのさ！」
「面白いデータが取れそうだ。」
「いや、話を聞こうね？」
跡部も良いじゃねぇかとか言うし、手塚君はさっきから姿が見えないし。
なんで！？絶対おかしいでしょ！？
「わ、私洗濯しなきゃ！」
「メイドがもうやってる。」
「夕飯の買い物忘れてたー！」
「食事は全部うちのシェフがやってるだろうが。」
「あぁ、どこかで私を呼ぶ声が・・・。」
「映、おとなしく座ってろ。」
私は逃げ出すより先にみんなに囲まれ、逃走に失敗した。
・・・はぁ、しょうがない。
「アップしに走ってくる。・・・もう逃げないから。」
「３０分ぐらいで帰って来いよ。」
「はーい。」
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