sit in the sun | ナノ

16-3


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映が跡部に抱きしめられてたのを見たとき、俺の心はまたぎゅっとなった。
どうしてだろう・・・。
ただ、嫌だと思った。
映が、俺じゃなくて他の誰かに抱かれているのが、すごく嫌だと。
なんでだろう。
跡部に対して、こんな気持ちになるなんて。
怒ってる?
ううん、少し違う。
じゃあ、これは何?




あぁ、またこれだ。
胸がもやもやする。




そういえば俺、なんでイライラし始めたんだっけ?




最初に胸がもやもやしたのは、映が青学の奴らと楽しそうに話していた時だ。
なんで俺らじゃなくて、青学と仲良くしているんだって、イラッとしたんだ。
その次は?
映が、不二とストリートテニスやったって聞いた時だ。
俺、映ともう1ヶ月も一緒にいるのに、テニス出来るって知らなかった。
それなのに、不二や菊丸が知ってるっていうのに、なんか胸が苦しくなったんだ。
それから、なんか自分でも良く分からなくなって、映を突き飛ばしちゃったり、変に意識しちゃったりして・・・。




・・・あれ?




最初から考えてるうちに、なんか共通点が見えてきた。
全部、映が絡んでる。




・・・ああ、なんだ。こんな簡単なことだったのか。




俺って馬鹿だなぁ。
理由が分かったとたん、心が軽くなった。
そうか、そうだったんだ。
俺、映のことが好きなんだ。
友達として好き、じゃなくて、1人の女の子として映が好きなんだ。






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