今日も、夜空のきれいな星空だった。 雲一つない透き通るような空間に真っすぐに届く光は、とても輝いていた。 コトン、と温かい湯気が立つマグカップをテーブルに置き、窓の外を見ると、何故か世界に自分一人が取り残されたような感じがした。 寒い空間で体を温めるようにコーヒーを一口飲むと、ふう、と息を吐く。 大学で使う資料を揃えてテーブルの隅におくと、彼は目を閉じた。 さらりと銀髪が揺れ、目元にかかる。 暗めなスーツを見に纏い、疲れた表情を見せていた彼は自室で資料を纏め、大学での研究について進めていた。 最近の彼は、つかれたように眠ることが多くなった。 こんな夜にこんな夜空を見上げると、少しだけ淋しくなった。
もう少しだけ、想っていても、いいですか?
ふと薄く目をあけると、何故か懐かしい気持ちになった。 ー……また、会えるだろう?心はつながっているから。
ゆっくりと目を閉じると、目の前が真っ暗になり、意識が遠のいた。
ー……
コクーンは彼女たちの手によって救われた。しかし、いつコクーンは落ちるのかわからない。 私たちがファルシの餌によって生かされていた時から一転して、私たちは自らの手によって生きていく。 ルシとしてコクーンを救った彼女たちにコクーン市民は、はじめは驚いた。しかし、次第に事実を受け止めていった。
「こんなきれいな空、初めてみた。」
そんな風に彼女は輝く世界の中で言っていた。 でも、その時は彼女の表情が一番輝いていたから。 「ほらーお姉ちゃん。泣かないの!…もう、泣かないで。もう、いなくならないからね。」 「約束してくれるか?」 「もちろん。」 ライトニングが最愛の妹のセラを抱きしめると、今度は嬉しそうな表情で二人を見つめる彼、スノウはセラをぎゅっと抱きしめた。 ずっと思い悩んで、時には絶望も知った。 でも、ずっと待ち望んでいた再会に気丈に振る舞っていたライトニングも、涙を見せた。 「ほら、スノウ。早く行くよ。」 「なんでだ?」 「んもー気が利かないなー。ほらほら、あっちあっち!」 真っすぐにライトニングを見つめるホープに気付いたのか、彼女は振り向いた。
「あの、…」 振り絞るように声を出した。 なんだ?、と不思議そうに小首を傾げる彼女は、穏やかな表情でホープを見つめた。 桃色の髪が揺れ、風がなびく方向に少し目を向ける。 「みんな幸せそうでよかったです。スノウも、セラさんも、ドッジ君も。」
「ああ、そうだな。」
あ、これが幸せなんだ、と思った。今までみんなで乗り越えてきてよかった、と。 「ライトさんは、これからどうするんですか?」
「ああ、セラとも再会出来たし、ボーダムに戻って様子をみる。」
再会、そして別れ。出会いもあれば別れもある。それが世界では当たり前のようになっている。 でも、この別れは自分にとって大きかった。 と同時にこの出会いは自分にとって大きい。
「…これからは、もう、会うことはないのでしょうか?」
真っすぐに翡翠の瞳を見つめると、ふいに笑った。
「ホープ。今までありがとう。感謝しても足りない。出会いもあれば、別れもある。
ー……でも、また会えるだろう?心はつながっているから。」
ー……… うっすらと視界が明るくなると、自分の髪で目の前が遮られているのがわかった。 ゆっくりと起き上がると、温かいコーヒーがひんやりと冷めきっていた。 こんな時間まで眠っていたんだな。と思うと、窓に肘を立て、空を見上げた。 「あーあ。」 星屑が空を流れる。 こんな夜は、懐かしい想いが込み上げてくる。 いつか、会えますように、と。
ーーーーーーーーーーー また、星空です。(四回目?) 今回も頑張りたつもりです。 コクーンから星ってみえるのかなあ…(多分見えないような) 表現が意味不明なところもありますが、目をつぶってください>< そういえば、みんな同じような文章だなあ…涙
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