我慢したげる
ETUの中に部屋を構える俺は今酔っ払いに絡まれている。なんで持田が酔っ払ってしかも俺の所にいるのは30分前のお話。いつもの様に敵チームのDVDを見ながら弱点を探していた所を持田が部屋に入ってきた。なんなの、コイツ。
「たつみさーん、」
「…、んー、なに。」
「ちゅーしていい?」
「今はやだ」
今、敵チームの弱点探ししてんの!って言ったら批判の声を出されたけど無視してみる。忙しいのに持田に構ってたらジーノや後藤とかに怒られそうだし…、
「んー、じゃ、噛んでいい?」
「は?、何いってん、い゛!!」
がぶり、と俺の肩をいきなり噛んできた。かなり痛い、加減ていうものを知らないのか。タンクトップにジャージは羽織ってるけど、それでも痛いのは持田の噛む力が強いから、これ絶対歯食い込んでるよね?
「も、ちだ!っいたい!」
「んむ゛ーっ」
痛いって言ってんのに噛む力を強くするコイツはホントに俺に喧嘩を売ってるとしか思えない。もう少しで血出るよ。噛む力を弱めない持田に噛まれてない逆側の手で持田の頭に手刀をくらわせる。
「おい!」
「ん゛っ!、痛いよ達海さん、」
「お前が離さないからでしょ!こっちは痛いって言ってたから自業自得だよ」
「えー…」
持田を無視して噛まれてた肩を見てみる。見事に歯型が付いてる、血は出ていないものの…最悪。俺寝る時タンクトップなのに、有里に見られたら、どう言い訳すんだよ。ま、ジャージ着たまま寝ればいいけどさ!!
「てかさいい加減帰れよお前、もう夜中だし。何しに来たんだよ」
「んー、達海さんに会いに?」
「馬鹿言ってんじゃありません。帰りなさい!俺はまたこれから敵チームの弱点探ししなきゃいけないの!」
だから帰れ!って言ったら。達海さんは俺に会えて嬉しくないの?っていきなりしょげた顔をして聞いてきた。別に持田に会えて嬉しくなかったって言ったら嘘になるよ?でも、大人の意地というかさ、やるべき事をやってから会って持田とゆっくりしたいっていうのもあるんだよ。分かれよ、馬鹿持田、
「嬉しかったから、今度はゆっくり出来るように俺は今頑張ってるの!」
「ありがとう、達海さん。ホントに達海さん大好き過ぎてヤバイ」
それから持田が抱き締めてくれて額にキスした。口にはしないのか、って思ってたら持田に拗ねないでよ達海さんて言われて、次に会ったらいっぱいキスしてあげるから待っててねって言われた。今からじゃ、我慢出来ない。今すぐキスしたいけど我慢してんのは俺だけじゃなくて持田もきっと我慢してんだろうと思ったから我慢してやるけど次に会う時は持田を(試合)でボコボコにしてやるから待ってろよ!!
「楽しみにしてるよ、持田」
にひっと笑えば持田も吊られて笑う。純粋に笑えば持田だって可愛い顔してんのになぁ、勿体ない奴…普段ラスボスみたいな顔してるから皆に怖がれれるんだよ
「じゃ、達海さん。また今度ね!」
「うん、またね持田」
大きく手を振って走っていく持田に若さを感じで羨ましく思う。俺だっておもいっきり走ってボール蹴りたいよ…溜め息をして再び部屋のDVD鑑賞をする。次、会う時、かぁ、遠い、
end.
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