改めて、自己紹介でもしようか。 僕は妃泉修。白木蓮学園高等部3年だよ。ちなみに18歳。誕生日はもう過ぎたからね。 委員会、部活動はやっていない。家事は僕の仕事だから、正確にはやる時間がない、というべきかな。 まぁ、やりたいものがない、というのも理由のひとつだけれど。 そのせいか、様々な部活からよく助っ人を頼まれるんだ。自慢話になってしまうけれど、スポーツは得意だからね。弓道や剣道も経験者だし。 白木蓮学園は国立だから、授業料なんかもものすごく高い。 けれど、僕の家は両親がいないし、平均と比べればそれなりにはお金はあるけれど、学園の他の生徒と比べてしまえば少ない。 そんな僕と姉さんが何故、白木蓮学園に通っているのか。 理由は簡単。僕達は特待生制度を利用して入学したから。 僕と姉さんは、初等部の時に途中編入したんだ。もちろん編入試験は受けたよ?二人共最高得点を塗り替えてしまった。 両親は学者だったからなのかな?僕達は無駄に頭が良かったんだ。 普通の学校だったなら、僕達みたいなのは虐めの対象にされてしまうんだろうけど、白木蓮学園は優秀=強い、だからそんなことはなかったよ。 僕には姉が一人いる。名は妃泉桜。名だけなら麗しいけれど、性格はそうでもない。他人を手玉に取って遊ぶのが好きな人だからね。 姉さんは、白木蓮学園大学部3年。一月前に誕生日を迎えたばかりの21歳だ。 僕と姉さんの年の差はきっかり3歳。姉さんの方が誕生月は遅いから、二月だけ2歳差になるのが小さい頃は不思議な感覚だった。 姉さんと僕は、小さい頃は双子と間違えられるくらいそっくりだ。 今でも、ぱった見ただけなら見分けることは難しいと思うな。 身長は流石に僕の方が高いけれど、体格はそんなに変わらない。「細すぎる」って姉さんには怒られていたよ。 「修」 「ああ、姉さん。姉さんから何か言いたいことはあるかい?」 「言いたいこと?」 「うん。今回は僕達の自己紹介なんだって」 「管理人もネタ尽きるの早いわね」 「それは言っちゃだめだよ。同感だけど」 あえてこのタイミングにぶつけたのだと言い訳させてくれ。 「そうね…。私は理系だから、パソコンが得意よ。今家にある2台は私がカスタムしたものだから、とても使い勝手がいいわ」 「姉さんの一番の自慢はそこだよね。僕も何か変わった特技があると面白いんだけどな」 「修の特技か…。文系なんて地味だものね、難しいんじゃない?」 「ていうかさりげなく文系をばかにしたね?」 「したわね。 …修、本でも書けば?」 |