★小話『初体験』

『…銀さんも初体験の時はいっぱい恥かいたからね。
相手はイカの化物、クラーケンだったんだけど、あまりにも巨大でヌルヌルしててなぁ。ツルッツル滑りやがるもんで、うまくいかなくてよ、挙句の果てに墨まで吐かれて、七つの海の一つが完全に漆黒に染まるほどの量だったな。
で。もう結局諦めて、そこらへんのエビとしたんだよ。あれは今でも顔が真っ赤になるぐらい恥ずかしい思い出だな。
あと、銀さんタコともしたことあるし。他にもムール貝とかあるね。うん、あの夜は情熱的だったなぁ。
まあ、大体のシーフードとは経験あるかな?…』



新八は銀時の腕を掴み立ち上がらせ、そのまま引きずって万事屋を出た。
京阪に乗り、京阪から連絡しているモノレールに乗り換え『大阪空港』で下車、そして伊丹の空港で那覇行きの搭乗手続きをした。
順調なフライトののち那覇空港に降り立った新八はレンタカーを手配、銀時に運転させ、那覇空港⇒高速道路(名嘉地IC〜許田IC)⇒国道58号⇒国道449号⇒県道114号線を経て、美ら海水族館に到着した。
まず、美ら海水族館の目玉である多方向から観覧できる大水槽で、ここでしか見ることのできないジンベエザメとナンヨウマンタたちの群泳を楽しんだ。
でかい水槽にテンションを上げるアホな銀時を伴い、新八は「サメ博士の部屋」に向かった。ここには、沖縄近海に生息する危険ザメの一種であるオオメジロザメやイタチザメなどのサメ数種類が飼育されている「危険ザメの海」水槽がある。



新八は最近、新たなツッコミの手法を思い付いていた。言葉でツッコむのではなく、無言のまま、行動で以てツッコむという手法だ。
いつか試そうと、機会をうかがっていたのだ。



新八は「危険ザメの海」水槽に銀時を叩き落とす事で、その目的を果たしたのだった。

(2012-06-11 01:24)







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