「ね、ね、君真ちゃんのお友達?」
「え!?」
「違うの?」
「いや、友達だけどさ!」
休み時間になり、いざ名前ちゃんの元へ!と思ったら背中をツンツンされ後ろを振り向く。
そこには自分がこれから向かおうとしていた人物が、自分に顔を近づけるようにして立っていた。
まさか向こうから話しかけてくるとは思ってなかったからかなりビビった・・・!
ってか顔近っ!!
「良かった!!真ちゃんさ、あんなんだからなかなか仲の良い友達できなくて心配だったんだ。根はいいんだけどねー。」
「うんうん。それに真ちゃん面白いし!!そこがいいよな〜。」
「そうそう!からかうとすっごく楽しいよ!!」
「あー!分かる分かる!!ツンデレだし、からかいがいがあるんだよなー!」
「お前らいい加減にするのだよ・・・!!」
名前と高尾が意気投合し盛り上げっていると、手をプルプルさせ怒りを露わにしている緑間に頭を叩かれた。
「いたっ!真ちゃんひどいー!!」
「いてっ!ったく、照れんなよー!」
「うるさいのだよ!!」
叩かれた頭を押さえながら緑間に反抗する二人。
怒りからか照れからか、実際緑間の頬は薄らと赤みを帯びていた。
高尾だけでも苦労していたというのに・・・!
なぜこうも厄介な奴が増えるのだよ・・・!!
はぁ、と溜息を吐く。
高尾と楽しそうに話す名前を見て少し目を細める。
・・・だが、名前の楽しそうな顔は久しぶりに見たな。
それに、自分の話題ということには嫌だとは思わない。ただ、高尾と二人で笑いあう名前を見ているのはなぜか嫌だった。
「真ちゃん!何ボーっと突っ立てるの?授業始まるよー。」
「・・・!あぁ。今行くのだよ。」
考えていたことを中断して名前の座っている席よりも1つ前の席に座る。
「真ちゃん、私が高尾くんに取られたから寂しかったの?」
「な・・・!」
そんなわけないだろう!と言いたかったが、その言葉は喉元まででその先に行くことはなかった。
あの嫌な感じは、そいうことだったとでも言うのか・・・?
「なーんてね、冗談だよー!!アホ面真ちゃんの写メゲットー!!」
「なっ!名前!携帯貸すのだよ!!」
「嫌だよー!!高尾くんに、送信〜!!」
「いつのまに交換したのだよ!?」
「さっき〜!」
名前から携帯を奪おうとするも素早い動きの名前に、ギリギリで手が届かない。
・・・一瞬焦った俺がバカだったのだよ・・・!
俺が寂しいだなんて、そんなことあるわけがないのだよ!!
ピロリーン
「ん?名前から?・・・って、ブフっ!!」