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「・・・マネージャーですか?」

「そ!今マネージャーいないし。名前ちゃんがマネージャーやってくれればみんなのやる気も上がるしね!(特に黒子くんがね)」

「はい、僕も賛成です。ぜひ苗字さんにマネージャーをやってもらいたいです」

「ってアンタいつの間に!?」

「!!(気付かなかった!)」

さっきまで名前とリコの二人で話していたはずが、いつの間にか着替え終わった黒子が名前の後ろから二人に声を掛けた。

「そう言ってもらえるのは嬉しいんだけど・・・私にできるかな?」

マネージャーだって初めてなのに、バスケの経験もない名前に仕事が務まるかどうか、名前はそれが心配だった。

「俺は反対っスよ!名前っちに応援してもらえるなんて羨ましすぎるっス!!」

「ちょっと涼ちゃんは黙ってて」

「名前っち冷たいっス!」

情けなくも黄瀬は名前に泣きながら抱きつくが、すぐに黒子によって引き剥がされる。

「(油断も隙もないですね)苗字さんならできますよ。それに、僕も手伝いますし。一緒に頑張っていきませんか?」

「そうそう!!最初できないなんてみんな同じなんだから!ね?どう??」

「名前っち!!惑わされちゃだめっスよ!」

「・・・はい!やらせてください、マネージャー!よろしくお願いします!!」

「無視っスか!?」

黄瀬を無視し、名前は二人に向かって勢いよく頭も下げた。


「よし!そうと決まれば、さっそく紹介ね!!こっちに来てちょうだい!」

「名前さん、一緒に頑張っていきましょう!」

「はい!」



あれから部員にマネージャーをやることを伝え、自己紹介が終わった。
そして今・・・

「なんで黄瀬くんまでいるんですか」

「名前っちを家まで送るのは俺の役目っスから!当たり前っス!」

「・・・ごめんね、黒子くん。こんなのが一緒なんて嫌だよね。あと、今日も送ってくれてありがとね!」

「名前っち酷いっスよ!!」


なぜか三人で帰り道を歩いていた。

「ホントは名前っちと二人で帰りたいのを我慢して、黒子っちを入れてあげてるんスよ。感謝して欲しいぐらいっスよ!」

「・・・黒子くん、行こうか」

「そうですね」

「嘘っスよ!!待って!行かないで欲しいっスーっ!!」

黄瀬は昔から名前に対して執着心があった。だからこそ離れた中学に入学し、高校だって離れたのだ。

そういえば昔も男の子の友達ができると、よく突っかかってたなぁ。そーいうとこ、変わってないんだね。

名前は昔を思い出し、フッと小さく笑った。

「ホント、変わってないね。」

「え?名前っちなんスか!?今、なんて言ったんスか!?」

「バカって言ったの!早く来ないとおいてくよ!!」

名前の呟きが聞こえたのは隣にいた黒子だけだった。

・・・やっぱり、幼馴染ってやっかいですね。
でも、負けませんよ。黄瀬くん。
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