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「あれ?まっくろくろすけしかいない」

「ああ゛!?」

部室に入るとそこにはベンチに寝転がって本を読む青峰がいた。
他に人は見当たらない。

「わわ、怒んないで!ね、青峰くん!」

「ったく。初めからそう呼べよ。・・・あ?紫原はいないのか?」

「うん。先行ってるーってメールした。あのね実はあっくんにプレゼント買ったんだ!ほら見て!BIGまいう棒!!凄いでしょ?」

名前はそう言って後ろに隠していたBIGまいう棒を出し青峰に見せつける。

「このBIGまいう棒開けると中に小さいまいう棒が入ってるんだよ!30本も入ってるの!あっくん絶対喜ぶよー!」

「あーはいはい。良かったな」

BIGまいう棒を抱きしめながら嬉しそうに話す名前を軽くあしらい、読んでいた本に目を向ける。

「あー!ちゃんと聞いてないでしょ!?」

「あ?聞いてる聞いてる」

「もう!そんなんだから焦げちゃうんだよ。青峰くんのアホ!」

「ああ゛!?」

「わっ!怒んないでー!」


名前はごめんごめんと言いながらBIGまいう棒を自分の後ろに隠し、青峰に取られないようにする。

折角あっくんの為に買ったのに没収されたら嫌だからね!


「そういえば、青峰くん何読んでるの?」

「あー、別に」

「え、答えになってないよね!?ねー見せてー!」

「いや、お前にはまだ早い。ってか紫原に名前には見せんなって言われてるから見せねーぞ」

「あっくんが?」

自分に隠しながら読む本が気になり青峰に見せて欲しいと頼むが、紫原にとめられているという事を聞いて我慢しようか悩む。

「うーん、じゃあ我慢する」

「おー」

名前はそう言ってBIGまいう棒を抱きしめながら青峰の隣に腰掛ける。

「あっくん早く来ないかな・・」

「お前のこと探してんじゃねーの」

「・・・あっくん遅い」

「おい、人の話聞け」


ッバン


「「!?」」

「紫原からの呼ばれ方(ちんを抜かして)ちんいる!?」


名前がBIGまいう棒を抱きしめながら悲しそうに下を向いていると、勢いよくドアが開き、薄らと汗を掻いた紫原が立っていた。


「あっくん!」

「良かった紫原からの呼ばれ方(ちんを抜かして)ちんいて。もー探したんだよー?」

「あっくんメール見てないの?」

「んー?見てなーい。・・あれ?紫原からの呼ばれ方(ちんを抜かして)ちん、それ・・!」


名前がBIGまいう棒を抱えたまま紫原に近づくと、最初は名前を見つけた安心感からかそれに気づかなかったが、少ししてそのまいう棒の存在に気づく。

紫原はBIGまいう棒の存在に気づいた瞬間、目を大きく開けてキラキラした目で名前を見つめる。

それに気づいた名前は嬉しそうにニコニコと笑い紫原の次の言葉を待つ。


「っ紫原からの呼ばれ方(ちんを抜かして)ちんとまいう棒のセット・・!しかもなんか大きいー!写メ取らないとー!」

「あ、あれ?なんか思ってた展開と違う!」


もしかして俺にプレゼント!?うんそうだよ!大好きー!って展開を予想してんだけど・・。あれ?なんだろうこの状況は。


BIGまいう棒を抱えながら立ち尽くす名前を、いろんな角度から携帯で写真を撮っている紫原。

一通り撮り終えると、満足そうな顔をして名前を抱きしめる。


「あーもう本当かわいいなー。紫原からの呼ばれ方(ちんを抜かして)ちんそれずっと持っててよー」

「え!?あのね、これあっくんにプレゼントしたくて買ってきたんだよ!この中には小さいまいう棒が30本入ってるんだよ!」

「え、紫原からの呼ばれ方(ちんを抜かして)ちんからのプレゼント?わー紫原からの呼ばれ方(ちんを抜かして)ちんありがとー!」

そう言いながら名前を更にきつく抱きしめる。


「うん!だから、はい!」

「んー、だめ。紫原からの呼ばれ方(ちんを抜かして)ちんが持ったままがいいー。」

「え!?それじゃ食べれないよ?」

「食べれるよー。一本取ってー」

「んー、はい」


BIGまいう棒を開けて中から一本普通サイズのまいう棒を取りだし、紫原に渡す。

「ほらねー。食べれたー」

「んー、じゃあいっか!あっくんおいしー?」

「おいしー」

名前を膝にのせ、片手で名前を抱きしめる。
そしてもう片方の手でまいう棒を食べ、二人でニコニコと笑いあう。


「あれ、俺忘れられてね?」

end
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