※れいちゃんがどうしようもない、暴力的かつ下品です※


























ランランの右目は夕焼けを閉じ込めたから赤いのと聞いたら、小さく笑って、いつもだったらめんどくさそうに返事もせず寝返りを打つのに、そう、笑って、ここには恋が閉じ込めてある、なんて、レンレンみたいな事を言うからすぐにおかしいなとぼくは思って、でもランランにおかしいよって直接言ったらおかしくなったぼくの知らないランランは否定するだろうし(ランランはいつもぼくの言葉を信じないし肯定してくれない)、いやもう別人だから認めちゃうのかな、だとしたらそれはもっといやだ、ぼくの事を全然信じていないって言いながら隣にいてくれるきみがいないなんていやだ、絶対、おかしい、シーツにくるまって男二人がベッドの中にいることの方が世間的にはおかしいのかもしれないけれど、ぼくは世間より目の前の狂ってしまった恋人の方が大事だ、世間はぼくに騙されるけれどきみはぼくの嘘を見抜いてはしょうもねぇこといってんな、って、叱って、その後何故か不貞腐れたように目を伏せたまましてくれるキスが、スキが、どうしようもないくらい、血が流れなくなるくらい、いとおしくて、理不尽だなあと思いながらきみを抱き締めるのって本当に楽しくて、バラエティーでダダ滑りしても、生放送で噛んじゃっても、ドラマでリテイクばっかりでも、ああぼくはしあわせをだいているって、実感して、ねえランランは、どこに行ったの、世界は逆さまになって入れ替わっちゃったんだろうか、愛想のないランランを嫌っている人はたくさんいたけれど、その反面好きな人だってたくさんいたのに、ぼくはその中で一番きみを好きで、それだけが生きていく理由だなんて子供じみたセリフは言えないんだけど、いーや言うよそうだよもうランランのためにここ最近は生きてたよ寝ても覚めても病的なくらい考えてます、でもぼくはランランより年上だし責任感のある大人だから表には出していなかったかもしれない、ごめんねランラン、蹴ってごめんね、足引きずってたね、ぶってごめんね、おへその上にげんこつ入れると締りが良くなるから夢中になってた、大事な商売道具の顔に水とかぼくから出た白いのとか黄色いのとか時には知らないおじさんのとかいっぱいかけてごめんね、ランランの眼球に出すのって気持ち良すぎて頭おかしくなっちゃうんだよ、背中に煙草押し付けてごめんね、真っ白い肌が好き過ぎて汚したくなっちゃったんだよ、ぼくこんな男でごめんね、おじさんとか女の人にひどくされて泣きながら助けを求められるだけで、それだけで幸せだったから、きみが幸せかどうかなんてお構いなしだったよ。恋をしているからって幸福とは限らないんだね。愛する喜び、は、最初からぼくたち二人にはなかったんじゃあないかな。それでも一緒にいてくれたのは、きみが優しい恋をしていからなんだけど。矛盾、ばっかりだね。ランラン。どうしたらいいんだろう。どうしたらいいんだろう。もう元に戻れない。どこに、行っちゃうの、ぼくを、置いて。


「もしもし、警察、ですか。あ、今、恋人と一緒にいるんですけど、そのツレの頭がおかしいんで通報しました。住所は……」

パンツと革パンをはきながら、きみはぼくではなく、正義に助けを求める。すてられた。しにたい。きみといっしょに。

END



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