The Radiance.

人が時を刻みゆくさまを
夜の影から眺め続けた
年を経てもなお若いまま
ほとんど独りで生きてきた

(美しい姿を持ちながら血を啜る吸血鬼は人間に畏怖と憧憬を与えました)

(しかし半端者――混血である私は、どちらからも忌み嫌われました)

隠し事をしてました
広い世界を望みました
やっと手に入れたこの自由は
あまりに孤独に満ちていました

あの日現れた貴方は
私と同じ瞳(め)を持ってた
常に作ってた壁を
容易く壊して触って気づいた

「随分手が冷たいんだな
 しばらく握ってていいかな?」
驚き 呆れて ため息 嘲笑
貶して 離れて 憧憬 距離を置いた

人が時を経てやがて星に
還るさまをただ羨んでた
独り歩んできた幾星霜
温もりなんて知らなかった

(人間よりも優れ、吸血鬼のように日に熔けることのない身体を持った私は一人で何でもできる気になっていたのです)

隠し事をしてました
本当はとても心地良かった
やっと手に入れた私の相棒
初めての感情に戸惑いました

別に私はお前など
いなくても十分戦える
詰って 噛みつき 殴って 暴れて
それでも貴方はこの手を掴んでた

やがて貴方は恋に落ちて
美しい科学者を愛した
口では祝福したけれど
心は嫉妬で狂いそうだった

(美しく聡明な彼女は私の大切な友人でもありました)

(私と貴方と彼女、そして、卑屈だが心優しかった彼……四人で過ごした時間は短いものでしたが、あまりに幸福な時間でした)

隠し事をしてました
それが恋と知ってました
凶弾に倒れた私の相棒
恐れた感情が溢れ出した

隠し事をしてました
再会したとき心が躍った
過去を憎み銃を向けあいもしたけれど
貴方と在れることを喜びました

永久を手に入れた
貴方と私と星の終わりまで
二人で生きていこうか

かつての仲間たちも還って
星の命も底をついた
崩壊を始める大地の上
貴方は最後の力を使った

無限に広がる星の海を
私と貴方は旅し続ける
何時の日にか新しい星の上で
再会することを夢に見て










―――――

歌詞解釈について
(特に何を指しているのか分からないものについて解説)

"貴方"とは、もちろんヴィンセントのこと。

"美しい科学者" "美しく聡明な彼女"というのは、ルクレツィアのこと。

"卑屈だが心優しかった彼"というのは、宝条のこと。

"貴方は最後の力を使った"とは、"ヴィンセントがカオスの力を解放し、星中の命を刈り取った"ということ。

"無限に広がる星の海を 貴方と私は旅し続ける"というのは、"唯一、意識の残っているレイディアとヴィンセントで次の星へ命をつなぐため、オメガに乗って宇宙を旅していく"様子をあらわしている。

ラストは、誰に再会するのか?という部分は想像にお任せします。


―――――
あとがき

またもや妄想が爆発してます。

ニコニコで「The Beast.」の替え歌を聞いて号泣した結果できたものです。
もちろん本家様のも聞いた結果、妄想が高じて作ってしまいました。

正直、DCの内容を無視したりとかしてますし、なんか宝条が30年前はいいやつだった……みたいな雰囲気になってますけど、これも妄想の産物です。

結構、FF7にハマって長いですけれど、ヴィンセント、ルクレツィア、宝条の関係について、さまざまな意見を聞いたり、様々な二次創作の作品を見ていると、やはり誰もが複雑な感情をお互いに抱いていたんだなぁ……といつも思います。

それはさておき、本編更新するお!
(`・ω・´)キリっ

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