六百七十年と一夜物語

復興期(ルネサンス)と呼ばれた時代の
輝きの名を持つ少女の
誰も知らない永久の年代記

生れついた時から
悪魔 鬼の子として
その身に余る罰を受けた

悲しいことは
何も無いけど
たなびく夕霧
手を引かれてさ

知らない知らない
私は何も知らない
叱られた後の優しさも
雨上がりの手の温もりも
でも本当は本当は本当は
本当に寒いんだ

死なない死なない
どうして私は死なない?
恋も理解できないくせに
誰も知らない昔語りは
深い霧に吸い込まれて
消えてった

突き刺すような視線と
陰湿な陰口の毎日に
お前はいつしか
そこに立ってた

関わらない方がいいのに
「お前のことを教えてくれ」
ごめんな語れる過去も無いんだ

私の居場所は
何処にも無いのに
「一緒に行こう」
キーをちらつかせてさ

知らない知らない
私は何も知らない
お前が向けてくる感情も
慣れないすぐ隣の存在は
ただ本当に本当に本当に
本当のことなんだ

やめないやめない
お前はどうしてやめない
バレれば大変なくせに
血の雨の中忌み子が二人
大都市の闇に吸い込まれて
消えてった

三十年が過ぎ去って
決別して再会を果たして
こんな世界 私とお前以外
皆いなくなったら
どうしよう
ずっと二人で
過ごそうか

星の淀みで
カオスが生まれてさ
私とお前以外の全人類
そっと優しく
手を引かれてさ
ライフストリームに吸い込まれて
消えてった

知らない知らない
私は何も知らない
これからのことも
この気持ちも
今は今はこれでいいんだと
ただ本当に本当に本当に
本当に思うんだ

知らない知らない
あの耳鳴りは
遠い宙(そら)に吸い込まれて
消えてった






―――――
歌詞解釈について

レイディアが生まれたのは、地球上でルネサンスが起こった1450年代のこと。

レイディアのデフォルト名"レイディア"の由来は、英語で"輝き"を意味する"Radiance(レイディアンス)"から。

"永久の年代記"というのは、シリーズ名をそのまんま和訳したもの。

"悪魔""鬼の子"と呼ばれたのは、レイディアがハーフヴァンパイアだから。

霧に関する描写が多いのは、レイディアが生まれ育った街が、濃い霧のかかる、運河のある街であることから。

二番はレイディアとヴィンセントの30年前、そして本編を想像したもの。
嫌われ者のレイディアと彼女に敢えて近づくヴィンセント。
コンビを組んでタークスとして暗躍する二人の様子。

"忌み子が二人"というのは、二人が赤い目を持っていることから。(赤い目は凶兆である)

"こんな世界 お前以外 皆いなくなったら"以降はFF7エンディング後の妄想。
ほぼ不老不死である二人のこれからと星の終わりについて。

ラストの"知らない 知らない あの耳鳴り"というのは、星の崩壊の際に聞こえる断末魔のようなもの。
それが"遠い宙に吸い込まれて 消えてった"ことで星の崩壊を迎えたことを暗示……できてないな。

こんな解釈で読んでください。
毎度毎度、妄想爆発させてすみませんっ!

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