「わーんやっぱ無理」
「だろ、いいからかせよ」
「ごめんね」
「まかせろ」
「まかせた」
「おい、もっとこっちこい」
「うん、ね、ぎゅってしてていい?」
「ん、よし」
「あんま痛くしないでね」
「大丈夫、自信ある、がんばる」
「待ってるからね」
「ソッコー行く」
「あっ待って、待って」
「なんだ」
「キスして」

そういってキスをせがんだなまえにそっと口づけた、その瞬間に引き金をひいた。すげー音。なまえの体から、ちからが失われて重くなっていくのがわかった。おかしいよな、魂が抜けたぶん軽くなるはずだろ。あ、あ、やべー、エース大好き愛してるって言ってもらうの忘れてた。まあいいか、すぐ会える、またあとで言ってもらう。

カチャリ

海楼石の弾丸なんて、どのくらいのもんだか。なまえを抱えなおしてキスを落とし、そのまま海へとまっさかさま。落ちると同時にトリガーに手をかけると、頭の中でばかでかい爆音がきこえた。大丈夫そうだ。もうこの先は、永遠のかぎり、ひとつになるさ。






ゼロ距離









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