「エースー?」
「・・・」
「エース、入るよー」
「・・・よう」
「ん?なんだ、起きてるじゃん」
「いま起きたんだよ」
「えー。どんくさいねえ」
「おい、おまえにだけは言われたくねえよ」
「もうみんなご飯たべちゃったよ」
「・・・ふーん。そ」
「いやー盛り上がりました」
「どうりで酒くせえよ昼間っから」
「酔っ払ったー」
「そんなんで大丈夫かよ」
「大丈夫だよ。たぶん」
「・・・あそ」
「みてみて」
「うえ、何その腕」
「いっぱいラクガキされちゃった」
「ばかじゃねえの、消えちまうのに」
「そうなの。オヤジにはちゅーされたし。もうお風呂はいんない」
「きったねえな」
「エースもなんかくれない?」
「やだよ」
「つめた!そしてドライ!ドライアイスか」
「やかましーわ。おれ書くことなんかねえもん」
「えー・・・最後なのに」
「・・・最後」
「最後」
「・・・だとしても、」
「だとしても?」
「死ぬわけじゃ、ねえし」
「うん」
「会いに、行けるし」
「え、なに、来てくれるの?」
「気が向いたら」
「うっそ!」
「うそ絶対いかない」
「あー、すねてる」
「うっせー。ばかか」
「ふふ。さてと。そろそろ行くか」
「・・・やだ」
「ん?なんか言った?」
「なまえ」
「はい」
「おれ・・・」
「うん」
「いや・・・目、閉じて」
「・・・」
「・・・」
「ふふ」
「・・・酒くせえ」
「やだ、もう、お風呂はいんない!」
「・・・最後だからな」
「だね」
「そ」
「ね、ありがとね」
「ん・・・」
「わたしはもう降りなくちゃ」
「ああ」
「じゃあね」
「・・・じゃあな」
「うん。ばいばい」






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