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人形じゃなかった

ヒトヒトの実モデル人形(と書いてオートマタと読む):
ヒトヒトの実の亜種。能力者は"主人"の命令を忠実に遂行する"人形"となる。命令遂行のため不要と判断されたのか、感情は根こそぎ剥がれている。"主人"は能力者に最初に命令を与えた人物がなる。能力の性質上、人間ではなく動物や武器などに食らわせた方が良い。



というのを思いついたんだ_(:3」∠)_

この実を食った(石に刺さってスケキヨしてそうな)古の大剣……だと自分で思い込んでいた少女の話。思い込んだというか、小さいときからそうだと刷り込まれ、これがお前の本体だと剣の使い方を教わった。だから普通に強い。

→ドフラミンゴが娘相手にこんなブラックなことするはずがないとは思うけどしてほしいという個人的な願望(世界貴族娘ちゃん亜種)

対赤犬

銀色の切っ先が翻り、か細い足が信じられないような運動エネルギーを持ってこちらの腕を叩く。
空中で体をひねって着地したその娘は、一切息を荒立てていなかった。

「…お主、何者じゃァ」

こちらが尋問に入ったのを理解したのか、娘は一度構えを解き、その白銀の剣を床に突き立てる。

「私は―」

赤い目が剣に注がれる。その肌は白く、そういえば一度たりとも彼女から血の気というものを感じなかったことを、今更ながら赤犬は思い出した。

「私は剣。私は自律人形。破滅の使者。この世のすべてを討ち滅ぼすもの。」

「…ふざけよって。」


(娘感ないやん)



剣じゃなくても艤装背負わせてこの設定で艦娘ごっこできそう。艦娘プルトンとかみたい。プルトンの装備わかんねえけど!アイオワみたいな感じかな!!どうしよう前弩級戦艦だったら……。



→ドフィのもとにいたら(そんなことはしなさそうだけど)一生人形のままだろうからここはあえてハートの海賊団に拾われてほしい。そしてお前能力者じゃないぞと懇切丁寧に説明してほしい。

海楼石を握りしめて、能力の性質ゆえでは、と無機質な声で語る少女に、ローは呆れて溜息を吐いた。

「なんだ、じゃあてめえはそう"命令"されたから、海に入っても海楼石握っても平気だと?―そんな都合の良い能力があってたまるか。」

お前は無能力者だ、人間だ。突きつけられた事実に少女は黙り込む。最も、能力がなくともここまで徹底して"それらしく"見せていたのだから、人形であるというのはあながち間違いではない。そうあれと育てられた人間である。

「それでは、私は、剣は…?」

「その剣が古いもんでよく切れるってのは間違いねえ。大方、それらしさを出すために握らされてただけだろうな。いや、そもそもお前自身がその剣なら、能力を発動してるのに剣は残ってるってのはおかしな話だろ?」

目視で確認できる証拠を示せば、彼女は怯えたように視線を彷徨わせた。―初めて見た、こいつの人間らしい様子。

「そんなの…そんなことって……」

身を守る用に自分を、剣を抱きしめる。これまでの人生がすべて欺瞞であったことに気づいた今、彼女はどこにいるのだろうか。



(重い)

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