箒は偶然の一致か、ニンバス2000を買うことに決まった。来週届くそうだ。ハリーと一緒の箒か……因縁がありそうなよ・か・ん☆

 ……キモッ!














 あのあとすぐにセブが談話室に来て、他の一年生に私の初飛行(一応この時代では初飛行だよね。前は前、今は今)について質問しまわった。どうやらマダム・フーチにも訊ねたみたいで、いつの間にか、私のビーターデビューが決まっていた。おいこら、本人に確認しないのか? デビューさせられるのは私だぞ!


「良かったな、レイノ。上級生の中で一人だけ一年生というのは大変だと思うが、頑張ってくれ」


 ドラコが私の肩に手を乗せた。ドラコと身長差が十センチはある私はどうしてもドラコを見上げなければならん。――つまり。ドラコよりも十とか二十センチは高いゴリラの群れに投げ込まれるワケだな、私は。アメリカだかどこだかの写真(絵だったっけ?)を思い出す。警官に持ち上げるようにして連れられる宇宙人の気分。ゴリラ族の誰かとコンビを組もうか。名づけてオール阪○○人。なるべく細身の人をお願いします。


「一年生とか二年生とか別にして、この身長だと私はゴリラ……ゲフンゲフン、巨人みたいな先輩に埋もれちゃうよ」

「レイノ……今ゴリラと言ったようだが、全くフォローになってないぞ?」


 ドラコは『ビーターは小さくても問題ないのさ、要はブラッジャーを打つ技量があれば良いんだから!』と慰めのつもりだろう言葉をかけてきた。テクニック? そんなもんそこらのガキよかあるわい。経験値だってトップさ! ヴォルディーを狙ったりしてたし。あやつめ、だんだんと避けるのが上手くなってきたから、つい技巧を凝らし始めちゃったりしたじゃないか。プロにだってなれる自信があるんだからな!


「まあ、なっちゃったもんは仕方無いし、するよ、ビーター。なろうじゃないか。任せておけ、誰もが私の前では赤子も同然だと、力ずくで分からせてやる」










 ドラコが怖がってた。一体どうしたというんだろうか?


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