久しぶりだ‥‥
こんなにゆっくりとした休日は


おかげで華子と一緒に過ごせる


‥‥はずなんだが、


いつも並んで座っているソファに華子は座っていない


華子はずっと椅子に座って、机の上に広げた本を夢中になって読んでいる


なんの本だ?と聞いてみたら、友人に勧められて借りた恋愛小説か何からしい


「そんなに面白いのか?」


『はい!』


‥‥‥‥。


“はい”と、一言いうとまた本に視線を戻してページをめくった


華子は普段はこんなにあっさりとした性格ではない


普段の名前なら、俺が仕事をしていて「邪魔だ、」と言ってもくっついてくることだってあるが‥‥


「‥‥どんなところが面白いんだ?」


『え‥‥、』


俺の質問に何故かほんのり頬を赤く染める華子


『その、話の内容はもちろんなんですけど‥‥。登場人物で、か、かっこいいなぁって思う人がいて‥‥』


「登場人物?」


『は、はい‥‥』


照れたようにもじもじと話す華子


‥‥と言うと?
そのかっこいい登場人物が気になって、話の続きも気になる、とでもいったところだろうか


再び華子が本へ視線を戻す


それを見た俺はソファから立ち上がって、椅子に座っているままの華子を後ろから抱きしめた


『‥‥!』


びくっと肩を震わす華子


『ネイガウス、さん?』


自分がどういう状況になっているのかを把握しきれていないというような様子をしている


そんな華子の耳元に顔を近づけて、


「そんなに本に出てくるヤツが好きか?」


と言ってやれば、たちまち顔を真っ赤にする


『っ、別に好きとか、そういうのじゃないです!‥‥って、ネイガウスさん?』


「なんだ?」


『もしかして、妬いてるんですか?えーっと、その、本の登場人物に‥‥って、そんな訳ないですよね』


あはは、と照れながら笑う華子に俺は、


「あぁ、そうだ」


と言うと、


『‥‥え?』


と振り返ってこちらをみた華子に口づけをした


「‥‥華子を俺以外の男に渡すつもりなんてない」


すると、先程よりも更に顔を赤く染める華子があまりにもいとおしくて再び口づけをした





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シュガーさんからいただいた、相互記念の夢です!嫉妬するネイガウスさん素敵すぎます…!読書の秋ですし、この季節にぴったりな、きゅんきゅんしちゃう夢をありがとうございましたっ。

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