小説 | ナノ

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*この話は、陸&誠&真一たちの後輩なだけであって、オレオレちゃっとにはまったく関係のない話です。



「どうする?」

「どうしよう?」

「どうしようもこうしようも、内々で治めるしかないだろ!風紀を巻きこんだら、こっちの責任問題が問われる」



そもそもの発端は、俺のことを好きらしいマリモ星人が俺の飲み物に、媚薬を混ぜて飲ませようとしたこと。

そこに偶然書類を持ってきた委員長が、それを飲んでしまい、現在に至る。

「早く解毒剤出せ!」

「解毒剤なんか持ってない!もともとそんなもの必要なかったんだから!」

そういうのが目的だったので、解毒剤を持つ必要性がなかったらしいマリモは解毒剤を持っていないようだ。持ってても意味ないから、まあ嘘はついていないのだろう。

「だとしたらヤバイな……この薬、やってやってやりまくらないと、脳がおかしくなってしまうらしい。委員長をこのままにしておいたら、明日の朝には廃人になってしまうかも」

うずくまって苦しそうな息をする委員長に、対応できるのは、俺と副会長と、書記会計の4人。

「副会長お前やれ」

「ええ!!何で私が!」

「マリモを連れてきたのはお前だろ!お前が連れてきたんだから責任を取れ」

「私が好きで連れてきたとでも思っているんですか?勝手にへばりついて離れなかったんですよ。マリモの粘着力は、知っているでしょう!」


「まあ、それはそうだが」

俺でも引き剥がせないだろうし。副会長を責めるのは酷か。


「それに私には恋人がいます。恋人を裏切る行為はできません」

それは重要だな。浮気は駄目だからな。

「じゃあ、書記」

「いや……ネコ、や」

「別にネコじゃなくてもタチでもいいだろ?ようはやりまくればいいんだから」

「委員長に、たたない」

「会長、委員長は薬を飲まされた揚句、ネコやらされていたら、明日の朝自殺したくなりますよ。踏んだり蹴ったりでしょう」

それもそうだな。どうみたって抱かれるような男じゃない。


「じゃあ、会計は……無理だな」

こいつには強烈なストーカーがいて、別の男と寝たりしたら命の危機に陥る。この場合会計の命も危険だが、委員長の命はもっと危険だ。

「ごめん、会長、俺には無理」

「わかっている……」

こうなると、頭が痛い。

「俺が相手になっても良いぞ」

マリモは美形なら何でもいいのか、張り切って立候補するが、この世で一番ない選択肢だろう。委員長はマリモを嫌っているので、人類の最後になっても委員長は選ばないと思う。

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