小説 | ナノ

  恋人編? 12


「足広げて」

自分からなんてしたことがない。いっつもこいつに、強引に足広げられてやられていたから。

ジェルを持った手で、そうオレに言う陸にまたもオレは固まる。自分から、犯されるために両足を開けと。

オレって本当にベッドに横になっていただけで、何もしてこなかったから、足さえ開くことはできない。こいつが何も言わないで足広げて、慣らして、突っ込んでいただけだから。

オレも意識がぐちゃぐちゃになって、何しているか分かんない時とかは、何かやらされているかもしれないけど、基本本当に何もやらないからね。

いっそ、前みたいに強姦して下さい。


「悪い、苛めた……ごめん」

怒るんじゃなくて泣きだしてしまったオレに、陸は反省したみたいだった。

「ノンケの誠にこんなことしている俺が悪いのに、嫌なことさせようとしたよな。もうしないから、泣かないでくれないか」

いつもみたいに俺をなだめながら、陸が足を開かせてジェルでオレの穴を解してくる。指ならまだいいけど、この後待っているのはやっぱり陸の凶悪棒だよね。もうずっと勃起しているから、このままにさせえておくのは同じ男として可哀想と言えば可哀そうだが、オレの尻的には全然可哀想じゃない。

「可愛い。怯えて処女みたいだ」

とか言って、陸はオレの穴を拡げているけど、本当に処女に戻った気分。

「俺に触られるの嫌か?」

「い、いや、じゃない」

触られるのは嫌じゃなのは本当だけど、挿されるのはいや。

「入れないと駄目?男同士って別に、必ず入れないといけないってわけじゃないって、ネットで見たんだけど……」

「無理……誠の中に入りたくて、俺のペニスが我慢できない」

「怖いよっ!お前のいっつも思うけど、デカすぎ!……今日の、今まで見た中で一番でかい気がする」

「しょうがないだろ?3か月も待たせるから」

「うう……」

やっぱり無理みたいだ。よほどオレの体調が悪くない限り、必ず挿入ありのセックスだったもんな。ゴムすらつけてくれない陸が、やめてくれるはずなかった。

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