小説 | ナノ

  恋人編? 9


「や、やっぱりなかったことにはならないんですか?」

「お前のことだから、諦めてくれているかもとか、気楽に考えていたんだろ?俺の本気を甘く見過ぎだ。何度その体に教えてやったのか、もう忘れたのか?」


忘れません。何度凶悪棒で泣かされたことか。でももう遠い昔のようで、なかったことにしたかっただけです。


「俺の恋人になるっていうことは、こういうことだ。俺はこそこそ隠したりしない。誰にだってお前が恋人だって、胸を張って言える。お前を愛しているって」

「そ、それはお前は恥ずかしくないかも知れないけど、オレは……いやだ」

世間様に男とセックスしていますって公言されたくはない。学園はホモがスタンダードだから許されたんであって、世間ではまだゲイは白い目で見られることも多々あります。

オレもね、自分がゲイだっていうんだったら、仕方がないって思うんだよ。でも、俺は真性巨乳好きであって、陸みたいな男にしか興味がないやつじゃない。

何で陸に付き合って、俺まで世間様から、そんな目で見られないといけないの?

しかも陸とオレじゃあ、どう考えても突っ込まれているの、俺にしか見えないだろ?


「お前は良いよ。元からゲイだろうし……それに、お前に向かってホモだから気持ち悪いとか、言う度胸のある奴いないよ」

陸は怖いし、でかいし、家、怖い系って噂で聞いてるから、面と向かってホモなんかキモーって言う度胸のある兵はいないだろう。

「で、でもオレ……男に掘られてんだ、とか言われる方なんだぞ!指さされたり、色々言われたりっ!」

「俺がお前のことを悪く言わせたりなんかしない、安心しろ」

安心しろって、後ろで脅迫とかするんだろ。

面と向かって言われなくても心の中でそう思われていること自体が、大ダメージだっていうのに。


「誠、俺はお前に関しては妥協しない。それを今夜たっぷり思い出させてやる」


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