小説 | ナノ


  恋人編? 5


「そうかも……しれないな。正直、俺はお前の成績なんかどうでも良いし、大学なんか行かなくてもいいし、仕事なんかしなくて、俺が養ってやりたい……」

あ、デジャブ。

「でも、本当に金でどうこうしたいわけじゃないんだ。ただ、お前を俺のものにしたいだけなんだ。俺だけの恋人にしたい」

「……独占欲が強すぎる」

なんとかしてーって思うよ。本当。日常生活くらいくれ。


「否定はしない」

「…性欲が強すぎる」

「もう少し何とかする」

本当かよ。

「だったら、誠意見せてくれ」

「誠意?」

「そうだよ!お前が恋人って言うんだったら、陸の誠意をオレに見せろよ!」

恋人じゃないけど、そういうなら、せめて今より生活が向上したい。

「告白されてその日に強姦されて、なし崩しに毎日身体求められて、正直体目当てにしか思えない」

「そうじゃないって!」

「でも、そうとしか思えないっ!ふつう、恋人って告白してデートしたりとかして、手繋いで、キスして、やっとエッチだろ?」

俺だって中学校の頃は女のことデートしたことくらいある。手も繋げなかったけど。

「エッチまでは平均3か月くらいだって、なんかで読んだことある。お前なんか告白してすぐ強姦じゃないか。信じられない」

「お前が、オレを受け入れてくれたら3か月くらい待った」

本当かよ。性欲有り余っているお前が3か月も持つのかよ。

「だったら、これから3か月俺に一切触れるなよ。それくらいの誠意見せれるんだろ?できるって言ったもんな!」

「お前が辛くなるだけだぞ?」

「どういう意味?」

オレ3か月も身体休めれるのに、何で俺が辛くなるの?

「やっと俺を受け入れるくらいまで身体を慣らしてきたのに、ここで3か月もあけたら、また俺を受け入れるのが辛くなるかもしれない、という意味だ」

ああ、最初は中々挿入できなくて、俺が泣き叫んで陸が俺を赤ん坊でも相手するかのようにあやしながらのセックスだったからな。

最近は、そこまでしなくても余裕で……

「オレってゆるいの?」

急に心配になってきた。オレの括約筋は大丈夫なのだろうか。

括約筋が陸のせいで伸び切っていないのだろうか。

そう真っ青になって問い詰めると、大丈夫だって言ってくれたけど。何でそんな変な方向に話しが向かうんだって、若干脱力していたみたいだけど。

「慣れてきただけで、受け入れ方のコツがわかるようになってきただけだから安心しろ。お前の体を壊すようなことはしないから」

「だったら回数も減らして」

せめてテスト期間とか。テスト期間とか。

寝ている間もオレの体いじっているの知っているんだからな。

起きているのがばれたら、また付き合わされそうで寝たふりしているけど、寝ている俺に悪戯して、突っ込んでくる奴に信頼を置けるはずない。

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