緊急速報 無名の覆面二次創作作家10執念目の絶筆宣言


事件の渦中にあるのは二次創作作家のE.K.さん(71)。携帯サイトに登録して十年の節目に「もう疲れました」と書き逃げて失踪すればよいものを、謎の文面で厨二病(ネットスラング。俗語)を発動し「えくすぺくとぱとろーなむ(ハァト)」と書き残して姿を眩ましてしまったようだ。

しかし記者が取材したところによると、 E.K.さんは頭の色を五回ブリーチ、自力でアッシュカラーに染めてハロウィンを謳歌していたとの情報がある。

年に一回しか飲まない酒(追記※ 『鬼ころし』との未確認情報入手)を一升飲んで酔い潰れ40分意識を失い、「酒に強すぎる九州地方と中国地方の我が遺伝子に祝いあれ」と叫びながら吐くことなく踊り明かすことなく、翌日には大好きな長岡京まで日帰り旅行に行っていたようである。

ガラシャ婦人の故郷である長岡京市はかぐや姫伝説のあるオトタケのクニ、菅原道真公の長岡天満宮で有名な地であり、特別な遊び場のある地域ではない。記者は歩き回りながら「E.K.さんはなぜこのような辺鄙な土地に丸十年通いつめたのだろう」と取材を行った。

「一年に最低五回は出没、時には月に三回も来られて非常に迷惑しています」と熊なみの目撃証言を入手している。

足の悪い御老人のリハビリに最適な参道はゆるやかで、水上橋の睡蓮畑には鷺(サギ)が大声を上げながら歓迎してくれる素晴らしい場所である。

「我が魂よここに留まりけり」とポツリ八条が池につぶやくE.K.さんの風情ある姿は、哀愁に満ち満ちて行き交う近所の人々を遠ざけるに充分なオーラで、周囲を威圧していた。

なお、この記事による記者の給料は午後の紅茶138円、E.K.さんが長岡京市まで行くための交通費は阪急地下鉄線片道370円、駅までのバス代230円である。(記者・夜露死苦)

2018*11*10

ignatius

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