【寒天問屋】
天満エンディング
「お前はんに、なんも遺してやられへんのかって」
善次郎は言葉に詰まった。云たいことはあるのだが、喉がつっかえそれ以上が出ない。
「嫁も。子供も」
「やめてぇや。旦さん、もう」
繋いだ黒い袖の手首が折れそうで、互いに目やり場に困った。苦しい時間が過ぎ行く。
「店も。銭も。なんも」
「そんなん要らんのや――」
♪
data
♪
main
♪
top
×
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -