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2024/09/03 

ざこばさんの面白い話筆頭はあれかな。たしか落語協会会長を決めることになって、文枝さんと一騎討ちになったのね。「うーん、結果は見えてるけどワンチャンあるかもわからん……さすがに弟子は俺に入れてくれるだろう!」と思ったら、全然足りなくって文枝さんが多かった。「誰が裏切ったんや!」と笑いとりつつ、「はあ……まあ俺はないなと、俺が一番思ってました」。

あと関西ではますだおかだの二人と毎年のように年末番組があってね。病後も出てらして、「言葉が出んわなあ……悪いなあ」「いえ。いつも出てないです」。「足がなあ……」「勝手にあっちゃこっちゃいかれるので、大人しくなってやりやすなった」。追悼VTRもずっとこの調子でした。お弟子さんの話もよかったな。全然怒らないんだって。キレ芸のイメージの人ほどこれよね。出尽くしちゃうから。

関西では探偵ナイトスクープの常連顧問で、キダ先生と並んで出演も多かった。ちちんぷいぷいとか、そこまでいって委員会とかですね。あれは政治系の番組でたかじんさんがやってるときはほとんど知らないんです。私たかじんさん実は名前しか知らない。若い頃はテレビ見る余裕がなくてね。辛坊さんはクジラの件で叩かれて以降(漂流した)発言が面白くなってそれから見てた。

ざこばさんの意見って、いいんですよ。なんやろなあ、あの頃津川さんも確か出てらして、まあ、あの世代の役者さんは左翼思想なんだけど(それでないと仕事が来なくなるらしい)、後期は右翼寄りの発言が多くてね。でも思想って別にどっちがどうだからアイツはどうだとか問題とかじゃなくて(実際どんな人なのかわからんやん。よっぽど応援してる歌手などのファンであっても不倫問題とかわからんものを、名前と経歴だけで選ぶんやから)。止める人がいないと喋り倒すのが問題でしょう。

それをうまく……意見言える立場の人っていないわけですよ。それを中に入って、別に否定も肯定もしないんだけど、「俺は悪いけど昔からようわからんのです。なんでまた呼ばれたかもわからへん」とか笑いながら、一昨日食べた魚の話とかする。すると頭に熱こもってた人たちの間を縫って、津川さんが「そりゃ美味しそうだ」とか全然関係ない空気に持っていく。止めてほしいんですよ笑。あれが妙に好きでね。あんなキツい番組なのに、一瞬で笑いに変えるんです。

たかじんさんが亡くなった直後の回がすごくてね、辛坊さんも「今日すごいな」って笑っていたけれど、政治思想じゃなく(いえそれでもいいのですが、夕方の二時間とか詰めすぎると教義で闘う宗教論争みたいになっていくんですよ……)、お二人は専門家じゃなく、弁護士でも政治評論家でもなく、文化人として座っていたから。生きてきた歴史で語るねんね。「映画の監督にこういう人がいてね。こういう役をやって」とか「ああ、ボクもそういえばこういう話が落語でありましたわ」とか。たまに一人称かわいこぶったり笑。

つきあいやすい方ではない人にもいつも同じ調子で、ざこばさんすごいなーと思った。西田さんも同じ空気感あるけど、とめられてるほうもよく見てきたね笑。ざこばさんは大体とめる人なんよ。意外でしょ。やさしいねん。

あと上方の落語がすごくよかった。追悼番組の落語だけ夢で見たことがあって、「ああ、いまこんなに若い人でも亡くなる時は来る」って、高校生の頃に先に泣いてたんやけど(もう、そうやって生きるしかないでしょ……)。

大層なものじゃなくひっそりと楽しい座談会のような、あんなにいい番組で最後迎えはるんやから、って自分を納得させてたな。

……当時泣きついた友達みんなごめん! でもよかったわ! 素敵な方やった!


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