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レストレードとワトソンは別々の場所に拘留されることになった。かなりのスキモノだと判断されたらしい。
ワイルドもかくやという扱いだ。ワトソンの胸毛はたしかにワイルドだったが、その意味ではない。
「レストレード……かわいそうに。私が君の出んぼの具合も診てやるといったばかりに」
痔の治療に一番効果的なのが、問題の箇所を直接指でマッサージすることだというのはよく知られていた。痛みが強いときは触ってはいけないが、辛抱できそうなら中をいじるほうが血行がよくなる。
ただしこれを医者でないものがやるのはなかなかに勇気と危険をともなうため、ワトソンは親切心から提案したのだった。医師としての免許は剥奪されているが、指圧に関しては任せてくれと。
「まさかあんなに乱れるとはな……」ワトソンは唾を呑み込んだ。「実は、以前から私のことを……?」
きゃっと両手を口元にやる。ワトソンはどうしよう、と焦った。一度気になり出すとおさまらない。次に会ったら普通の顔ができるだろうか?
「アンアン言っちゃって。前なんて触ってはいないが、体格に似合わず立派な息子さんだった。うん。あれなら大丈夫。次のおめこちゃんもすぐ見つかる」
私と一緒で、とワトソンはエイミーの顔を思い出そうとしたが、難しかった。
「……あれ?」
山火事の衝撃がおさまらなかったのかもしれない。噴火だったか。
代わりに頭をよぎったのは――。
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