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「悠斗くんは、恋愛に慣れているし、今日だって、女の子と一緒だったし」
「はい、そうですが?」
「俺じゃ…物足りなく、なるかなって、考えたり?」
「は? どうやったら一紗じゃ物足りなくなるんですか?」
訳がわからないと言った態度で、悠斗くんは俺に聞く。
俺はその悠斗くんのありのまま驚いている感じが、不謹慎にも嬉しくて。
「教えてくださいよ。一紗。俺、少しでもいいから、足り過ぎる気持ちを減らしたいんですよ」
「え?」
「俺、やばいくらい、大好きですよ?」
気が付いていませんでした? と悠斗くんは苦笑した。
「24時間、離れたくないし、離れている時は、ずっと貴方のことばかり考えている」
「俺も、同じ…」
「それに一紗のこと何時でも何処でも押し倒したいって思っています!」
「………え、と」
「一紗のことを思うと、俺、サルみたいに、欲望処理に大忙しです、毎晩」
「あ、う……そ、そうなんだ…?」
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