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勢いよく、佐々木くんが俺に飛びついてきて、
俺はそんな佐々木くんを受けとめて、
また泣いてしまった。

幸せすぎて切なくて、
どうしたらいいのかわからなくて。

離れて行って欲しくなくて、
ずっとくっついていて欲しくて、
俺は彼の頭に手を回した。

そのままずっと、
このままずっと、
溶け合うみたいに、
いられたら、いいのに。


誰かを独占したいなんて気持ち、捨てたはずなのに。


何度も何度も
求めるように、
佐々木くんの名前を呼んだ。

何度も何度も
求めるように、
俺の名前も呼んでくれた。


「愛していますよ」
と佐々木くんは微笑んでくれた。
まるで子どもをあやすかのように。




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