「俺の……気分転換?」

「あの、その、たまには普段と違ったことしたら、ほら、なんだか気持ちがすっとするっていうかなんていうのか…」

だんだんと俺自身、自分がうざく感じる。
しつこく誘い過ぎだ。

「……すみません。正直、意味わからないですよね。気持ち悪いですよね」

あははと明るく笑おうとして失敗した。
でも俺は潔く此処から立ち去るつもりだ。

だって、そうだろ。
普通に考えて、今日初めて会ったような人に、しつこくご飯に誘われたりだなんて、気味が悪いだろうから。

「俺、この後、予定があったので、この辺で!」

言い逃げのように背中を向けて手を振ろうとしたら、

「……考えてもいい」

「え?」

「割り勘で、明日の昼なら、ご飯、考えてもいい」

「…………」


その時、俺は泣いてしまいそうなくらい嬉しくて、上手に笑えなかった。
貴方はそんな俺を見て戸惑った顔をしていた。




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