佐々木悠斗




=佐々木悠斗side=


11月5日(土曜日)
俺は、学校の友達とボーリングに来ていた。

「そういえばさ、お前最近付き合いまた悪くなったけど、彼女でも出来たの?」

友人の一人が小さな声で俺に聞いた。
俺はピンがはじける音を聞きながら、首を振った。
すると友人は「じゃあ何があったんだよ」と食いついてきた。
俺が女以外で夢中になることってなんだよって、気にしているみたいだ。

「花屋の店員さんに会いに行っているんだ」

「は!?」

どうして、と友人は大きい声を出した。
すると周りが俺たちの方に注目する。

「どうしたんだよ、お前たち」

「俺もよくわからんが、話に混ぜろ!」

ざわざわと俺たちを囲むようにみんなが寄ってくる。

「べ、別にたいした話じゃないよな、な、悠斗」

まるで自分のことのように慌てている友人に「いや、隠すことじゃないし」と言った。

「最近、俺がさ、花屋の店員に会いに行ってばかりって話しして」

「「「悠斗、お前、それってどうなの?」」」




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