待ち合わせ場所につくと、俺はあたりを見渡した。
平日の昼間はこんなにも平和で何処か寂しいものだなと思った。

「本気だったんだ」

「え?」

急に声がして振り返ると、そこには花屋の店員さんがいた。
私服、本当に素敵過ぎる。
俺は息を胸につめてしまったようだ。
上手に声が出せない。

「何してんのさ。学生だろ?」

「はい、そうですが?」

「授業は…」

「え、切り上げてきました」

「えっと?」

「早退してきました。ちゃんと理由も後で話します。問題ありません」

「……なんで?」

「貴方とお昼ご飯行けるから、俺は今、それが一番大切だから」

「帰って」

貴方は辛そうな顔をして俺を見つめた。
こんなに目が合ったのは初めてかもしれない。




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