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わからない。

俺は正輝の家から自分の家に帰ると、ベットの上で考えた。
正輝に好きだって言ってもらえたのが少し寂しくて切ない。

「嬉しいはずなのに…」

どうしてだろう。
疑問に思いながら『ニクシー』を開いた。

『ふじのん』さんが久しぶりに日記を更新していた。
内容は…


『タイトル:告白
本文:実は今日までの日記は全部嘘でした。俺の理想の世界を書いていただけにすぎません。騙したかったわけじゃないのです。ただ、本当の日記は書けなかったのです。なのに俺の話に触れてほしいと思ったのです。ごめんなさい。これからは本当の日記を書こうと思います。とても素敵な毎日が続いているのでので。実は今日、体調がすぐれなかったんですよね。そうしたら好きな子が家に来てくれて俺のくだらない話を聞いてくれたのです。嬉しかった。でも、その子と俺はお友達なのですよ。俺はその子のことが好きだけど、今の関係もその子の気持ちも、崩したくないので何も言えません。だけどいいのです。その子がいる、それだけで俺は幸せなのですから。なんてね。しんみりしちゃいましたね。でも本当は俺、こんな人なのですよ。あ、それは前の日記から知っていますよね。ただ俺は今まであまり学校に行ってなかったので、今まで書いていた日記の学校の話は嘘です。ただ、俺の理想でした。今は理想とは違う毎日を送っていますが、とても素敵な毎日です。……本当になんだか、こんな日記自体書くのどうなのかなって思いつつ。ではでは。また構っていただけたら嬉しいです。ふじのん』




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