57




だから、聞いてしまったんだ。俺の何がいいのかって。
すると正輝は笑った。

「じゃあ、潤は俺の何が好きだって言ってくれるの?」

「それは……」

「ほら、俺も同じだよきっと。潤のこと全部知らないのに、俺は潤が好きだ。何処が好きとかわからない。でも好きなんだ。ずっと一緒にいたいって願っている。恋人になりたいって思う。それだけじゃ駄目?」

「駄目じゃない!駄目じゃないけど!」

「駄目じゃないけど?」

「なんでもない…」

「そう」

ならいいよと正輝はほほ笑むと俺の頭をなでた。

「理由も何もいらないと思うんだ。好きなら好きで言いと思うんだ。だから、俺と付き合って下さい」

「お、俺でよかったら、その」

「馬鹿、潤じゃなきゃ駄目なんだよ」

「正輝…何言って…」

「何って、愛をささやいているんだ」




- 58 -


[*前] | [次#]
目次に戻る→


以下はナノ様の広告になります。
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -