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=ジュンside=


とんでもない日記を書いてしまった。
夜中に目が覚めると俺は慌てて、日記を削除しようとした。

あの時は少しどうかしていたんだ。

急に、幸せ一杯な気持ちから、現実に冷えていくような感覚に落ちて。
不安で悲しくてどうしようもなくて、寝ぼけながら、変な日記を書いてしまった。

どうしよう、きっとみんな迷惑している。
あんな日記なんて読ませて俺は最低だ。
自分のことしか考えていなかったんだ。
絶対にそうだ、そう。

藤井正輝がお見舞いに来てくれた時だってそうだ。


「え?」


俺はまた泣いてしまった。
苦しくて泣いてしまった。
嬉しくて泣いてしまった。


俺は幸せ者です。


「………なんで」


なんでみんなはこんなにも優しいのでしょうか…?




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