もっとずっと一緒にいたかった!
中野くんと恋人になって、さらに一カ月が過ぎ、六月になると、生徒会では体育祭のことで話合いがはじまった。
主な話し合いは、どういった競技やイベントを盛り込むかというもので、簡単に決まりそうでなかなか決まらない。
「定番は入れるべきだが、定番過ぎたら面白くないのも事実…だし」
空くんは頭をかきながら葛藤している。
俺は何も言えずにそんな空くんの意見を待っていた。
今の生徒会のメンバーの話し合いはいつも空くんが意見を提案して、その上から他のメンバーが補足していって、俺がまとめるといった感じで進んでいる。
副会長の空くんにまかせるって、それってどうなのかなって思ったりもするけども、他のメンバーももうそのやり方に馴染んでしまったみたいで、とりあえずは空くんの意見を待つ。
「やっぱ、定番を残しつつ、新しい競技を入れよう。種目数が増えたら、運営は大変かもしれないけど…その方が面白いって俺は思う!」
「いいね、それ、先生も賛成」
空くんの発言に続いて木村先生が指を鳴らした。
それに続いて七海ちゃんが「学校の許可は誰がとりに行くんだよ…」と呟く。
すると藤森くんが巻きこまれたくなさそうに、後ずさる。
そんな皆のやりとりを眺めながら、ここで俺の出番だと思って立ちあがろうとしたら、中野くんに先を越されてしまった。
「じゃあ、雑用係が学校側の許可をとってきますね」
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