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その後、誰もいない知らない倉庫で、中野くんと長いキスをして、学校に向かった。
人気がないところで、こっそりと手を繋いでみたりしながら…
俺はとても幸せだった。
『やっぱり順番を踏みましょう』
そういったことは大切にしたいんですと中野くんは言ってくれて、結局そのキスより先に関係を進めることはしなかった。
ちょっとさびしいような気持ちもしたけども、嬉しかった。
『とりあえず、恋人からはじまめしょう』
『うんっ』
学校につくと、ちょうど三時限目の授業がおわった時間になっていた。
遅刻なんてはじめてで少し戸惑った。
でも、隣にいる中野くんを見つめて不思議と不安は消えていった。
「大丈夫ですよ。ちゃんと俺が遅刻した時の態様の仕方を教えて差し上げますから。ね?」
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