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=中野side=

朝、学校に行こうとしたら、俺の家の玄関に数人の元不良仲間がいた。
血の気が引くのを感じた。

俺は高校に入ってから、香坂先輩に出会って、もう本気で悪いことはしないでおこうって決めていたのにだ。

どうにかして、彼らから逃げようとして、話合いになって、喧嘩した。

『裏切り者!』

そう言われた時、ちょっと辛かった。
少なからず、俺は、彼らのことが好きだったからだ。
どんな付き合いにしても、一緒に時を過ごしてきた、友達のような存在だった。

だから、怖かったんだ。

俺はもう普通に生きていくって決めたのに、また、彼らと一緒になって、昔の自分にもどってしまうんじゃないかって。


実に自分勝手だけど、俺は…


『俺にはもう度胸が残ってないんだ!』


全てを犠牲にできたあの時の俺と今の俺は違った。
だからそう言った。




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