……これはどういったことだろう。
どうして香坂先輩が好きなのに、俺を呼びだして、ここでそんなことを告白するんだろう。
まさか、俺に協力しろとか言うんじゃないだろうな。
いやそんなはずはない。
協力なら、あの空くんって人にまかせたらいい。
そのほうが適任だし。

「どうしてそれを俺に?」

俺は馬鹿正直に尋ねた。
あまりにも話がとんちんかんすぎる。

「その…中野くん、ここ一カ月で香坂くんと仲良くなったから、私でも一カ月あれば、貴方くらい仲良くなれるかなって思って。その…」

「いや、別に俺のは俺が押し掛けているだけだし、香坂先輩はきっと俺のことなんてそんなにもなんとも思ってないと思いますよ?」

うん、これは事実。
自分で言っていて辛いけどね。

「…そ、そうなの、かな。ごめんね、こんな話しして。あの、この話はいちお香坂くんには…」

「言いませんよ」

頼まれたって、絶対に言わない。あの人のことだから、優しさで付き合ってしまいそうだしな。




- 17 -


[*前] | [次#]
目次に戻る→


以下はナノ様の広告になります。
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -