17




「してないって」

「そう、なら、いいけど」

「……ただ、その、あの時、俺は自分が正しいと思ってそれを押し付けるようにしたけど、やっぱり杉田には迷惑だったかなって思った、だけ…」

「な、わけないだろ! 俺はあれが嬉しかった。だから…余計に好きになった」

「……っ」

急に耳元で、低く囁くから、迂闊にも俺はときめいてしまった。
女の子みたいな反応をして恥ずかしい。

でも、それが杉田が相手なら…どこか微笑ましい気分になる。


「俺も杉田のこと、あの時、ううん、今も、もっと好きになった」


そう、日に日に好きになって、俺は思う。
何処まで好きになるのだろうって。
底はあるのかなって。

「土屋、笑わないで聞いてくれ。俺、たまに、どこまで土屋のこと好きになるんだろうってたまに怖くなるんだ。俺、ただの土屋馬鹿になったらどうしようって」

「…俺もたいがい、杉田馬鹿だから、仲良くなれるんじゃないかな?」

俺はそう言って、また杉田にキスをした。






fin




[*前] | [次#]
目次に戻る→


以下はナノ様の広告になります。
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -