どうしても早く話が聞きたかったのも本当なんだけど、俺は内田にそこまでさせて聞きだすのも気が引けた。
だから、お昼休みに、2倍速で説明してほしいと頼んだら、快く引き受けてくれた。

そしてお昼休みが来ると俺は内田との待ち合わせ場所の体育館裏に走った。



*****


「順を追って言うと、俺は気がついたんだよ。お前も先生も、二人とも互いのこと、本気で好きだっていうのにさ。だから、二人がくっついたらいいなって思った。すれ違っているのは二人とも憶病だからだと思った。だから、お互いに電話番号は渡したら、何か変化が起きて、想いが通じ合うんじゃないかって思った。でも、お前が電話したのは高三になってからだし、先生は今まで全く自分からかけるなんてこともしなかったし。てか、電話し合ったと思ったら、なんか、二人して今まで以上に何処か辛そうだし、なんでだろうって、先生を問い詰めたら、お前が、嘘吐いて電話しているってことわかるし、それでな、お前は、自分と先生どっちをとるのかなって試してやろうと思ったんだ。あ、俺がお前に電話している時、先生が辛そうだったの、は、お前が見捨てるんじゃないかって思っていたからだぞ。俺がいじめたんじゃない。まぁさー、結果的にお互い、もやもや解けただろ、ちょっとアラ治療だったかもしれないけどさ」
「待て突っ込むの忘れたけど、本気で俺が先生好きなのは認めるけど…先生は」
「近藤先生、好きだろ、普通にお前のこと」
「ええぇ、そんなことないって」
「本人に聞いたのか、そう」
「いや、聞いてないけど…」
「じゃあ聞いてみろ? それが早いわ。両想いだしお前ら」



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