63




待っているだけだった。

俺は奥歯を噛みしめると整列している生徒の間を走り、舞台に上がる。
俺は俺の意思で、全校生徒を見つめた。

ああ、やっぱり、大勢は怖い。

ここから見渡す限りの人が俺の敵の様な存在で。
でも、今、隣に居る、叔父さんや三木くんの存在が大きくて。

「よって、この学園を潰すのは俺たちの手は使いません」

三木くんは高らかに言う。

「君たちの手で、壊してもらう」

「「え?」」

俺と叔父さんは声をそろえて疑問符。
生徒達も何を言いだしたんだといわんばかりに、ざわざわしている。
そんな中で、三木くんだけが冷静に発言を続ける。

「自分でやったことの責任は自分でとってほしいんだよ、俺はさ。ガキだからって容赦しない。全ては君たちの自由だけど、ここからの何処かへ行こうとした時に、俺たち学園側は、真実の内申書を提出するよ? 意味、わかるよね?」

青ざめていく生徒達に本当に容赦なく、三木くんは告げる。

「つまりさ、今から何処かに自分の意思で転校して、一から学生やり直した方がいいよ。転校手続きは喜んでしてあげる。その時はいいように内申書作ってあげるよ。転校することがどれほど怖いか、身を持って味わって欲しいしね。あとこの学園に残ってくれてもいいよ、理不尽も学んで欲しいし、俺は」




- 64 -


[*前] | [次#]
目次に戻る→


以下はナノ様の広告になります。
「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -