57
何時の日か、叔父さん無しでは生きていけなくなりそうで。
俺は怖いんだ。そう伝えたら、そうなればいいんだよ、と言われた。
「俺は真剣に言っているんだ!」
「タロ、俺も真剣だよ?」
「…?」
意味がわからない。
「ユウダイは、何に真剣なの?」
「君だよ?」
「お、俺に?」
「そう」
「どうして、俺?」
「好きだから」
「!」
俺はガタン、と椅子から立ちあげると、後ずさる。
どうしてそんなことが言えるんだろう。
俺が変に本気にしたらどうしてくれるんだ。
「甥っ子だしね、俺は。でもそんなものに囚われないくていいよ、ユウダイは」
「囚われてなんていない」
- 58 -
[*前] | [次#]
目次に戻る→
以下はナノ様の広告になります。