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「…………」

つい、勢いで、ご飯に誘ってしまった、生徒と俺は肩を並べて座っている。
生徒は近くで見ると、細くて綺麗な目をしていた。
ぱっと見た時は、どこにでもいそうな子に見えたのに。

「さっきは、ありがとうございました。俺、ちょっといろいろあって、迷って、困ってたんですよ」

「そ、う…なんだ」

「……そうなんですよ…。あの、その、どうして俺と一緒にご飯なんて?」

不思議そうな顔をして彼は言う。俺はどう答えたらいいのかわからなくて困った。

「あ、すみません、変なこと聞いてしまって」

「ごはん、誘うの…変?」

「あはは、変って言うか、その、俺って…あの、ほら、あれじゃないですか?」

「あれって?」

「……よくわからないけども、俺、苛められているじゃないですか。だから、俺なんかと関わるだなんて、変だなって。でも、ここなら、俺と関わっても誰にも見つからなさそうで…あ、すみません。別に俺、誤解しているわけじゃなくて、あの、その」

「……」

俺はようやくここで彼が誰なのか気がついた。




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