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朝、起きて、いつも通り、準備をし、寮を出る。
あれから、10日がたった。
毎日、下駄箱にはゴミが詰まっている。
教室の机にはお花が飾っていたり、する。
飽きた。
でも、傷つくことは、数ミリも変わらないし、飽きない。

「………」

なんでこうなったのだろうと考えながら、俺はもう机の上の落書きを消すのをやめた。

「?」

いつもと変わらない、教室、なのに、何かが違うような気がした。
そうか「キモイ」って聞こえてこないんだ。

「あの、そこの席は…」

びくびくした可愛い子が聞いてくる。
俺は一体どうしたんだという顔を向ける。
だって、いつも俺に嫌がらせをする生徒会長の親衛隊の子だぞ、この子。

「そんなにも怯えないでよ。ここは俺の席だし。仮に良心が痛むなら、嫌がらせをやめてくれたらいいよ」

「え?」

「ここは俺の席。で、俺は、いつも君たちが嫌がらせをしている、山田」

忘れるわけがないよね、と俺は言った。すると教室中にとんでもない声が響いた。どうしたって言うんだ?




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