７
耐えられなくて言ってしまった。
それさえも総司さんの迷惑になるだろうに。
「俺、総司さんに大切にしてらえるような、いい子じゃない」
日下部みたいに、真っ直ぐに総司さんのこと思えない。
俺は、俺のことばかりで、総司さんのことを見ている。
情けない。
「ヒロ。俺、ヒロがいい子じゃなくていいよ？」
「……？」
「俺にとったら、すごくいい子だから」
「そんな、こと」
「ないって、ヒロが思っても、ヒロが言っても、俺の気持ちは変わらないよ？」
変えられないんだよ、と総司さんは言って、俺の手を握った。
俺は突然のことに驚いてよろける。
「あ、ぶな…」
「！」
成り行きで、総司さんに抱きかかえられる姿勢になって、俺は慌てて、総司さんを突き放そうとした。
が、どうしてか、総司さんは俺のことをギュッと抱きしめた。
「ヒロ、俺このと、好きなんだよね？」
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