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帰り道、俺は日下部の献身的な想いに後ろめたさと、自己嫌悪に陥っていた。
「困った奴か」
以前の俺はそうじゃなかった、のかもしれないが、今やもう俺も困った奴だ。
このままで幸せだとか言って、本当は、この先を望んでいる。
最低。
「…………」
家に帰りにくいと思った。でも、総司さんに会って、話を聞きたいと思った。
最近何か変わったことがありますか?と。
そうして、何かわかったら、日下部に教えてあげたい。
「…………」
「ヒロ、おかえり」
玄関を開けると、何処か心配そうな顔をした総司さんが待っていた。
待っていたって、言葉通り、本当に、そこで待っていたんだと思う。
だって、俺がドアを開けた時から、ずっと立っていたもの。
「た、ただいま」
「うん、おかえり」
「……あ、はい」
どう反応したらいいのかわからなくて、俺は俯いた。
とりあえず、靴は脱ごうと思って、
「ヒロ、どうしたの、元気ないよ?」
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