夢のような一日だったと、ベッドに寝転がると、微笑んだ。
幸せだった。
まるでデートのような時間だった。
メリーゴーランドに乗ったり、お化け屋敷に入ったり、して。
最後に乗った観覧車は夜景がきれいで本当にロマンチックだった。
総司さんに買ってもらったカチューシャも遊園地を出るときに外すのが、とても寂しく感じるくらい…。
と、いうか、夜ごはんのオムライスすごくおいしかった。
オシャレなお店で緊張したけど、総司さんが個室を予約してくれていたから、周りを気にすることなく、食べたりお話したり、して。
いや、もう。

「もう死んでもいい」

一人じたばたしていると「まだ死なせないよ」と声がした。

「いや、その、例え話」

本当に死にたいわけじゃないのだと俺は説明した。
総司さんはその間、ずっと笑いをこらえているように震えていた。

「顔真っ赤だよ」

「!」

俺が総司さんのこと好きなのがばれると思って、慌てて隠す。
しかし、どうしてか、総司さんは「可愛いよ」なんて言って、じっと俺の顔を覗きこんでくる。何、これ?

「ごめん少しだけ」

そう言って、総司さんは俺をギュッと抱きしめた。




- 66 -


[*前] | [次#]
目次に戻る→


以下はナノ様の広告になります。
「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -