第三話


=竜北side=


高良のことは大好きだと思っていたけども、こんなにも依存していたと知らなかった。

この前、高良の家で高良の帰りを待っていた時、彼がなかなか帰ってこなくてすごく不安になった。もし、高良の身に何かあったとしたらどうしようと心配したからだ。
でも、元気に帰宅した高良にこんな時間まで何処に居たのかと聞いたら、上条とカラオケに居たと言われた。もし、上条に高良を盗られたらどうしようかと不安になった。

俺は高良のことが大好きだ。
それは自分自身認めている。

だけど、歪んだ独占欲は間違っている気がしてならない。高良には高良の都合があるのに、俺はずっと一緒にいられたらいいのにって、思っている。
前はこんなんじゃなかったのに。
ただ高良が幸せそうに笑っていてくれたら嬉しかったのに。

今は、俺以外のことで高良が楽しそうだと落ち着かない。

俺はなんて最低な人間になってしまったのだろう。高良のことは本当に大好きなのに、高良の都合なんて考えず、自分本位になっている。
おかしいんだ。
絶対に俺はおかしい。

どうして自分の幸せしか今は願えないのだろう。
どうして高良の幸せを祝福してあげられないんだろう。

どうしてこんなにも小さいことで一喜一憂して。

高良のこと俺は困らせたいんじゃない。
なのに、俺は、高良に、余計な、心配を、させている。




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