竜北さんは疲れてしまったのか、俺のベットに転がり込んだ。
「大丈夫ですか?」
俺はあまりにも竜北さんが弱々しくて心配になる。
「…大丈夫じゃないかもしんない」
人の枕を抱え込んで、そこから少し顔を出す。どこの子どもですか、貴方は。
「高良、一緒に眠ってくれる?」
「いいですよ。と言っても、いつも…」
竜北さんが泊りに来た日は一緒に眠っているじゃないかと言おうとしたら、竜北さんは首を横に振った。
「違うの、抱かせて!」
顔を真っ赤にして竜北さんはそう言った。

抱かせてって…
俺は突然の言葉に驚いて、血が頭に上るのを感じた。

「え、あ、違う、高良、そうじゃなくて、抱き枕みたいに抱きたいだけで、その」
「わかりました。いいですよ」
きっと、一人で寂しかったんだろうから。
少しでも俺の体温で、竜北さんが寂しくなくなればいいと俺は思った。

「高良…平気なの?」
「何がです?」
「俺、ホモだよ?」
「そうですね」
「ほら、怖くない?」
「え、まさか、竜北さんが俺に何かするわけがないじゃないですか?」
「そうだけど…」
「なら、大丈夫ですよ?」




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