お風呂




お風呂に千香ちゃんは行った。
俺はテレビを見ていた。

正直、覗きたいんですが…!

でも、そんなことして、嫌われたら、嫌だから…俺は、我慢してテレビを見ていた。
すると、お風呂から、すごい叫び声が聞こえてきた。


「いやぁあああだ!」

洗面器を投げる音も聞こえて、俺は慌てて、駆けだした。


「千香ちゃん! 大丈夫!?」


俺は、お風呂の扉を、勢いよく開けて、しまった、と思った。

俺の方を見て、顔を真っ赤にした、千香ちゃんはまた叫んで洗面器を俺の方へと投げた。


痛かった。


顔面にあたった洗面器もそうだけど…
その、なんていうの…
な…

興奮しちゃったと言うか、そのな…


「み、水戸くん!?」


心配そうに俺の名前を呼んで、駆け寄ってくる千香ちゃんの姿も見れずに俺は意識を飛ばした。

それが何処か、もったいないと思えるくらい、俺は元気だった。






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