休日をすごそう
「今日は休みなんですか?」
ベットから起きて、俺たちは食パンを食べていた。
朝のニュースなんて見ながら、ぼーとくつろぐ。
「今日は、日曜だから、休みだ」
「じゃあ、一緒にいてもいいですか?」
付き合いだしてから、全然会ってなくて、寂しいんです、と水戸くんは言った。
俺だってさびしかった。
そんなことは言えないけど、ただ頷いて、一緒にいた。
何処に出かけるわけもなく、お昼近くになると、近くのスーパーに食材を買いに行って。
荷物を半分こ(水戸くんは半分にしたとか言っていたけど、明らかに俺のほうが軽いもの多い)して、家に帰る。
まるで、それが家族みたいで、俺は久しぶりのくすぐったさにどうしたらいいのかわからないと思った。
「俺も料理をちょと教えてほしいです」
「え、いいけど」
「ありがとうございます…ちょっと、ヤキモチ妬いていたんですよ」
「え?」
「永太は知っていて、俺の知らない千香ちゃんがいるの…嫌です」
「あ…」
「そ、そそういうことなんで」
水戸くんは顔を赤くして包丁を握る。
その手があまりにも危なっかしくて、おかしかった。
まぁ、のちに、破壊的な水戸くんの料理ベタさを俺は知ることになるんだが…
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